不動産屋として独立した際に直面する最も大きな問題は何と言っても集客に関する問題です。
集客ができないかぎり、売上が立つことはなく、売上が立たない限り、不動産屋を続けていくことはできないのですから。

そこで今回は不動産屋として独立した後に集客に困らないために読んでおくべき本を5冊紹介しておきたいと思います。

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集客に困らないために知っておくべき事実

ところであなたはなぜ、新たに独立したばかりの不動産屋の多くが、集客に困ることになるのか、おわかりですか?
たぶん、ほとんどの人がわからないと思いますので、早速、答えをお伝えします。

戦略がないからです。

めちゃくちゃ重要なことなので再度、繰り返します。

戦略がないからです。

戦略がないから、競合他社と単純比較されて、見込み客から選ばれないのです。

競合他社と単純比較されてしまったら、実績でも会社の規模でも劣る新たに独立したばかりの不動産屋が見込み客から選ばれるはずがありませんよね。
だから、明確な戦略を持ち、見込み客の心をつかむような差別化をはかり、競合他社と単純比較されることを、何としてでも避けなければならないのです。

「自分一人で始めるような小さな不動産屋に戦略なんて関係ないでしょ。」とお考えの方がいらっしゃるかもしれませんが、全くの逆。
実際には新しくできたばかりの小さな不動産屋だからこそ、戦略がなければ生き残りようがないのです。

まずは、このことをしっかりと肝に銘じて頂きたいと思います。

したがって、今回、この記事で取り上げる本も大半が戦略に関する本になります。

明確な戦略があると、集客が圧倒的に楽になりますので、まずは戦略について、しっかりと学んで下さい。

集客に困らないために読んでおくべき本5選

すいません、少し前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ本を紹介していきたいと思います。

いずれの本も一生の財産になるような知識が学べる非常にありがたい本です。
是非とも全部、お読みになって下さい。

フォーカス

アル・ライズ著 海と月社

書かれていることは、めちゃくちゃ単純で要するにフォーカスしろということしか書かれていません。
しかし、戦略というものは突き詰めて言えば、結局、フォーカスすることに集約されるわけで、その意味でフォーカスすることの重要性をとことん説いた、この本の価値は計り知れないものと考えます。

大企業でさえフォーカスを失えば、失速するのです。
まして、個人レベルの会社にとってはフォーカスすることは生き残るための必要最低条件とさえ言えるでしょう。
この本を通じてフォーカスすることの重要性をあなたの脳と体に染みつかせて下さい。

金言

「自社内にフォーカスが見つからなければ外に目を向ければいい。早道なのはライバルを見つけることだ。ライバルを特定できれば己の問題もはっきりする。」

フォーカスより

フォーカスすることの重要性はわかったけれど、何にフォーカスすべきかが、よくわからないという方に噛みしめてもらいたい一文。
この一文のおかげで私自身、クライアントに対するフォーカスに関するアドバイスに迷いがなくなりました。

ポジショニング戦略

アル・ライズ、ジャック・トラウト著 海と月社

フォーカスの著者、アル・ライズとジャック・トラウトの共著です。
話の主旨はフォーカスとほぼ同じではありますが、フォーカス、あるいはポジショニングというものの価値をより深く理解するためにも読んで頂きたい一冊です。
フォーカスに比べると、マーケティングを行う上で絶対に無視することができない「顧客(消費者)」により多く目を向けた内容になっています。

金言

「市場のリーダーと競争することは不可能ではない。
だが、ポジショニングの法則に従えば正面から競争を挑むのはご法度である。」

ポジショニング戦略より

この主張を補足する説明の中で「火には火でなく水で戦え」という言葉が出てくるのですが、頭をガツンとやられた気がします。
この当たり前のことを、我々は忘れて、わざわざ苦しい戦い方を選んでしまいがちです。
頑張るのが正解じゃない、頑張らずに済む方法を選ぶのが正解なのです。
肝に銘じましょう。

マイケル・ポーターの競争戦略

ジョアン・マグレッタ著 早川書房

ファイブフォース分析やバリューチェーンなどの提唱者として知られる、世界的経営学者マイケル・ポーターの競争戦略のエッセンスを手軽に学べる本。
ポーターの偉大さは今さら言うまでもないと思うが、その教えを経営学の素養がない者にもわかりやすく解説することができるジョアン・マグレッタ氏の説明能力がすごい

私もポーター自身が書いた「競争の戦略」や「競争戦略論」を読んだ際には、理解があやふやになっていた点がいくつか、ありましたが、おかげさまでしっかりと理解し直すことができました。
それでも、なお、テーマがテーマなだけに難解な部分はありますが、戦略について学ぶためには絶対に避けて通ることができない一冊です。

金言

「戦略の第一の条件は、価値提案がライバル企業のものと異なることだ。ポーターの定義からいえば、ほかと同じ顧客に対応し、同じニーズを満たし、同じ相対的価格で販売する企業に戦略はない。」

マイケルポーターの競争戦略より

ポーターの主張の核が本当によくわかる記述です。

競争戦略論とは「いかにライバルを打ち負かすか」を語ったものではなく、「いかにライバル等からの直接的な影響を避けて利益を出すか」を語ったものなのです。
ポーター曰く、企業の本来の目的はライバルを打ち負かすことではなく、利益を出すことなのですから。

「競争戦略論」というネーミングのせいで、どうしてもポーターの主張は誤解されがちなのですが、この本を読んで正しく、理解して頂ければと思います。

小さな会社儲けのルール

竹田陽一、栢野克己著 フォレスト出版

ランチェスター戦略について解説した本です。

実は私以前、あるブログの記事の中で別のランチェスター戦略の本を推薦していたのですが、自分が持っているランチェスター戦略の本をあらためて全部、見返し(9冊も持っていました。別にランチェスター戦略が好きなわけじゃないんですが(笑))、こちらの本を推薦することにしました。
資金を除く経営の8大要素ごとに具体的に検討すべきことを示してくれているので、自分のビジネスに合わせて考えやすいのではないかと考えたからです。

あと竹田先生の辛辣な語り口がいいです。
経営者として気持ちが引き締まると思います。

金言

「弱者は先発企業と差別化し、同じやり方をしない」
「弱者は小規模1位主義、部分1位主義を狙え」
「弱者は戦わずして勝ち、勝ち易きに勝つことを狙う」
「弱者は目標を得意なもの1つに絞る」
「弱者は目標に対して持てる力のすべてを集中する」

小さな会社儲けのルールより

全部、そうだ、そうだと納得できる教えです。
というか、こういうことがわからないかぎり、集客できるようになんて、ならないと思います。
ちなみにランチェスター戦略において弱者とは、「市場占拠率1位の事業者以外の全事業者」のことを指します。
したがって、上記は今、この記事を読まれている、ほぼ、全ての方が守るべき教えということになります。

ハイパワーマーケティング

ジェイ・エイブラハム著 角川書店

ビジネスにおける集客の重要性を認識している、ほぼ全ての経営者の方が一度は手にしたことのある本だとは思いますが、それでもあえて推薦しておきます。
それぐらいにどうしても読んでおかなければならない本だということです。

この本に書かれている方法論というのは、どちらかと言うと「誰でも思いつきそうなこと」ではあります。
しかし単に「思いつくこと」と「それを実践してみること」の間には大きな隔たりがあり、それを実践し方法論として確立したジェイの功績はとてつもなく大きなものと言えるでしょう。
読み終わるころには、早く実践してみたいと思えることがいくつも見つかるはずだと断言しておきます。

金言

「すべての場面でUSPを表現する」
「ビジネスにかかわる全員にUSPを周知徹底させる」

ハイパワーマーケティングより

ハイパワーマーケティングはどちらかというと具体的な集客の仕方や儲けの出し方について書かれた戦術本なので、金言として取り上げることができるような記述がほぼありません。
しかし、その中でも上記の2つの文章は実践することの重要さを知るジェイならではのもので深く感銘を受けました。

「USP(ユニーク・セリング・プロポジション(独自のウリのこと))を考えるだけでは何の意味もない。
それを全従業員に周知徹底し、すべての場面で表現してこそ、その意味を発揮するのだ。」
ということを強く認識させてもらいました。


私が持っているのはインデックス・コミュニケーションズから出版された金森重樹さんの監訳本の方です。
現在、書店に並んでいるのは角川書店から出版されたもので監訳者が異なるようですが、特に内容の違いはないものと思います。

なぜ、アメリカ本ばかりなのか?

この記事を読まれた方の中には、このようなことを感じられた方がいらっしゃるかもしれません。

「推薦する本の5冊中、4冊がアメリカ人の書いた本なの?
この人、単なるアメリカかぶれ?」

いや、決してそうではありません。
事実としてアメリカのマーケティングが世界の先頭を走っているだけの話です。

ためしに上記のような本を読んだあとに日本人の方が書かれたマーケティング関連の本を何冊か読んでみて下さい。
「あれ、この本の著者、あの本を読んでる?」と感じることが頻繁にあるはずです。

そう、日本では有名なマーケティングの大家たちもみんなアメリカ本で学んでいるのです。
というかアメリカ本ばかりで学んでいるのです。

あなたもマーケティングについて本格的に学びたいなら、是非、アメリカ本で学んで下さい

ちなみに私もマーケティング関連ではこんな本を書かせてもらっています。

低予算でもムリなくムダなく集客できる! 小さな不動産屋の儲け方(同文舘出版刊)

興味があれば是非、お読みになって下さい。

きっと「あっ、あの本に書かれていたことの影響を受けているな。」と感じる箇所をいくつか発見できるはずです。(笑)

まとめ

1.新たに独立したばかりの小さな不動産屋の多くが、集客に困ることになる理由はズバリ、戦略がないから
競合と単純比較されることを避けるためにも小さな不動産屋にこそ戦略が必要である。

2.不動産屋として独立して、集客に困らないために読んでおくべき本は次の5冊。
フォーカス アル・ライズ著 海と月社
②ポジショニング戦略 アル・ライズ、ジャック・トラウト著 海と月社
マイケル・ポーターの競争戦略 ジョアン・マグレッタ著 早川書房
④小さな会社儲けのルール 竹田陽一、栢野克己著 フォレスト出版
ハイパワーマーケティング ジェイ・エイブラハム著 角川書店

3.マーケティングに関してはアメリカが最先進国。
したがってマーケティングについて学びたければ、アメリカで多くの人に支持されているマーケティングの本で学ぶべきである。

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