今回は不動産屋さんが集客を効率的かつ安定的に行うための仕組みの作り方をご紹介したいと思います。
集客に取り組んでいるものの、費用負担に見合うほどの成果を得られていない、あるいは時期によって集客数に大きなバラツキがあるという方にとっては、非常に有益な情報だと思いますので、是非とも最後までお付き合い下さい。
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効率的かつ安定的な集客を実現する仕組みとは?
まずは効率的かつ安定的な集客を実現する仕組みとは、どんなものなのか、その概要を説明します。
下の図をご覧ください。
これが効率的な集客の仕組みの全体像になります。
まずは、ポータルサイト、検索エンジン、PPC広告等を使ってアクセスを集めます。
アクセスを流す先は自社のホームページやランディングページです。
ホームページに流したアクセスも最終的にはランディングページに流すことができるようランディングページへ誘導するためのバナーを準備し、ホームページ内の最も目立つ場所に設置します。
ランディングページでは、見込み客にとって価値ある情報を提供する無料レポートなどをプレゼントすることによって見込み客リストを構築します。
集めた見込み客リストに対してはメールマガジンやLINEを通じて、さらなる有益情報を継続的に提供し、見込み客との間に信頼関係を構築します。
見込み客はやがて自分のタイミングで、不動産取引をするために本格的に動き出します。
その際には他の不動産屋ではなく、継続的な情報の提供を通じて既に信頼をしているあなたの不動産屋に優先的に来店することになるというわけです。
マーケティングについて、ある程度、勉強されている方ならお気づきかと思いますが今回、紹介する仕組みというのはダイレクト・レスポンス・マーケティングという方法論に基づくものになります。
これまでのコンサルティング経験で得られた知見を踏まえて、不動産屋さんにとって最適な仕組みを紹介致しますので、ダイレクト・レスポンス・マーケティングを勉強された経験のある方も是非とも参考になさって下さい。
この仕組みが効率的と言える3つの理由
ここまで読まれて「この方法が本当に効率的なの?なんか余計に面倒くさそう」と感じている方がいらっしゃるかもしれませんが、それは完全なる誤解です。
私が知る限り、「紹介」という特殊な方法を除けば、これほど効率的な集客方法は他にありません。
以下の、その理由を3つ紹介させて頂きます。
①他社とは違った集客方法である。
不動産屋の集客の切り口というのは、ほぼワンパターンです。
どこの不動産屋も買い客・借り客なら物件情報の紹介、売り客なら無料査定で集客しようとしていますよね。
そういう状況があるからこそ、あえて他社とは違った集客方法をとることに大きな価値があるのです。
他社と同じ集客方法をとれば、より強い競合の陰に隠れてしまうのがオチですが、
他社とは違った集客方法をとれば嫌でも見込み客の目から見て目立つことになりますよね。
その結果、集客の効率が大幅にアップすることになるわけです。
マーケティングの場面では他社とは違う選択をするというのは非常に有効な考え方です。
ライバルたちがみんな東に向かっている状況なら、あえて西に向かう選択をしてみましょう。
そこに大きなチャンスが眠っているかもしれません。
②信頼関係構築のプロセスを自動化できる。
不動産のような高額な商品について取引することを見込み客に決断させるには、その前提として見込み客との間に信頼関係を構築できている必要があります。
信頼関係の構築というプロセスは、通常は見込み客が来店した後に個別に行う大変、手間のかかる作業です。
しかし、無料レポートやメールマガジン、LINE等で継続的に有益な情報の提供を行えば信頼関係の構築という手間のかかる作業を「自動で」しかも「まとめて」行うことが可能になります。
実際、今回、紹介している集客の仕組みを取り入れると、見込み客の来店時には既にある程度の信頼関係が構築できているため、成約率が高くなると同時に成約までに必要となる期間を大幅に短縮できることが、多くの実践者の報告からわかっています。
③見込み客にムダにストレスを与えない。
通常、物件資料の請求等をしてきた見込み客とつながり続けるためには、電話や訪問等で個別の接触を継続しなければなりませんが、この方法だと不動産取引することを急かされているようで見込み客のストレスは非常に大きなものになります。
しかし、メールマガジンやLINE等で有益な情報を流すという形で接触し続けるだけなら、見込み客はストレスを感じることもなく「自分のタイミングで」不動産取引に入ることを決断することができます。
もちろん、見込み客がストレスを感じないことが理由で、他の不動産屋さんに逃げられることもあると思いますが、ストレスを与えないと自社を選んでくれないような見込み客の相手をしても仕事の生産性が下がるばかりです。
メールマガジンやLINE等で有益な情報を流すだけで単純接触効果や返報性が働き、自社を積極的に選んでくれるような「良いお客さん」だけを相手にしている方が仕事の生産性が上がり、売上も順調に伸びていくことになりますので、是非、見込み客にムダにストレスを与えない、この方法を取り入れて頂きたいと思います。
単純接触効果と返報性って、どういう意味ですか?
単純接触効果は、人は接触回数が増えるほど、相手に好意を感じるようになるという心理効果のことを言います。
単純接触効果はメールマガジンやLINE等による間接的な接触でも、その効果が発生することがわかっています。
返報性は相手から恩義を感じるようなことをされると、何かお返しをしたくなるという心理効果のことを言います。
もちろん、有益な情報を提供しただけで全ての見込み客に返報性が働くわけではありませんが、返報性が働くようなお客さんは概して義理堅い方が多いため、この方法をとることによって自ずとお客さんの質が上がることになります。
仕組みの各ステップについての解説
それでは以下、効率的な集客の仕組みの各ステップについて、少し詳しく見ていきたいと思います。
ステップ1:ホームページにアクセスを集める
ホームページにアクセスを集める方法としては以下のようなものがあります。
①ポータルサイトに物件情報を登録・公開する
ポータルサイトとは購入あるいは賃貸希望の見込み客を獲得するために物件情報を登録・公開するサイトのことを言います。
代表的なものとしては、みなさんお馴染みのSUUMOやHOMES’、アットホームなどがあります。
ポータルサイトで気になる物件を見つけた見込み客は問い合わせをする前に物件を登録している会社が、どんな会社であるかを調べるために、そのホームページをチェックすることが多いです。
(この際、ホームページの情報が乏しかったりすると見込み客が問い合わせをためらう原因になることに注意!)
つまり、ポータルサイトへの物件情報の登録は自社ホームページにアクセスを集める効果があるということです。
②検索エンジン対策を行う
Google等の検索エンジンでの検索結果で狙ったキーワードで上位表示することができるよう対策を行います。
なお、現在においては検索エンジン対策については、狙ったキーワードをサイトや記事タイトルに含めるなどの必要最低限のことだけやっておけば十分であると考えます。
「〇〇市 新築戸建て」「〇〇市 中古戸建」「〇〇市 中古マンション」のような集客効果の高いキーワードでの検索結果は、ポータルサイトが上位を独占しており、個人レベルの不動産屋が上位表示を狙うのは、かなり困難な状況にあるからです。
勝てる見込みの薄い戦いにムダに力を注ぐことは避けて下さい。
③SNSを利用する
SNSもその性質を踏まえて、上手に使えば自社ホームページへのアクセスアップに活用することができます。
たとえばインスタグラムやYouTubeは画像や動画という形で物件情報を提供するには最適な媒体と言えます。
投稿等にホームページへのリンクを記載しておけば、少なからず、アクセスを流すことができます。
逆にfacebookなどはリアルで知っているもの同士がコミュニケーションをとる目的で使われることが多く、不動産屋が自社ホームページにアクセスを流すことに活用するには、かなりの工夫が必要です。
いずれにしても「流行っているから」といって安直に飛びつくのではなく、自分のビジネスにうまく活用することができるのか(ここでは自社ホームページにアクセスを流すことに活用することができるのか)を事前に検討した上で、取り入れるかどうかを判断して下さい。
④オフライン
チラシや店頭に置く小冊子、名刺等のオフラインの媒体からも自社ホームページにアクセスを流すことができます。
単にホームページへのURLを記載するだけでなく、たとえば「ホームページ内で住宅購入をする前に知っておきたい7つのポイントをまとめた無料レポートをプレゼントさせて頂いておりますので、是非、一度、ご確認下さい!」などとアクセスすることを促す文言を記載するようにします。
⑤PPC広告
PPC広告とはクリック課金型の広告のことで主なものとしてはGoogle広告やYahoo!広告があります。
不動産屋の場合、ユーザーが検索したキーワードに連動して広告が表示される検索連動型広告ではクリック単価が高騰していることが多いです。
そのため、今回紹介しているような仕組みを作って、こちらから見込み客に継続的に接触できるような状態を作ってから広告を出稿しないと広告費をムダに垂れ流すことになります。
コンテンツ向け広告(ディスプレイネットワーク広告)を利用すればクリック単価をある程度、抑えることが可能にはなりますが検索連動型広告のようにユーザーが明確な目的意識を持って情報を探しているわけではない時に広告が表示されることになるため、ユーザーの興味をひくような上手な誘導を考える必要があります。
なお、PPC広告からの誘導先については、上記の図のとおり自社ホームページではなくランディングページにするべきです。
その方が見込み客リストを獲得するという目的を達成しやすくなるからです。
一口にホームページにアクセスを集める方法と言っても随分、色々あるんですね。
全部、やるとなると大変だなあ。
いやいや、何も全部、同時にやる必要はありませんよ。
あなたの不動産屋さんの営業している地域の競合の状況や自社の人的リソースを踏まえてより大きな効果を得られそうなものから順番に実行すればいいんです。
たとえばPPC広告だけでアクセスが集められるようになるなら、あえて他の方法にまで手を出す必要はありません。
やるべきことと、やらないことをハッキリと線引きすることはマーケティングについて考える上で非常に重要なことです。
ステップ2:ランディングページに誘導する
ホームページに集めたアクセスを見込み客リストを集めるために作成したランディングページに誘導します。
せっかくホームページにアクセスを流しても、問い合わせ等の具体的なアクションを起こさないまま、ホームページを閉じられてしまっては、アクセスの垂れ流し状態になってしまいます。
(たとえホームページを見て好印象を持ってくれたとしても、いったんホームページを閉じた見込み客が、再度、ホームページを探し出して、訪問してくれる可能性はかなり低いです。)
そこで、ホームページを閉じられてしまっても、こちらから引き続き見込み客にアプローチすることができるようにランディングページに誘導し、無料レポートプレゼントなどを行って見込み客リスト獲得するわけです。
見込み客リストの内容としては、お客さんの名前とメールアドレスが獲得できれば十分です。
まだ、見込み客との間に信頼関係が構築できていない段階から、それ以上の情報、たとえば電話番号や住所などを無理に聞き出そうとすると、見込客が警戒し、無料レポートの請求率が極端に悪くなってしまいますので、名前とメールアドレス以上の情報の登録を要求することは控えて下さい。
なお、無料レポートの作成方法については、ここで書き出すと話の本筋から大きく逸れてしまいそうなので、いずれ別の記事で詳述します。
えっ?無料レポートを作らないといけないんですか??
そんなもの自分に書けるかなあ。
文章なんて高校の時の読書感想文以来、書いたことがないんですが。
心配いりませんよ。
ちゃんと見込み客にとって有益な情報を提供できていれば、多少、文章が下手でも見込み客にとって価値のある無料レポートになりますので。
文章を書くのが苦手な方でも無料レポートが書きやすい「型」のようなものもありますし。
ステップ3:信頼関係を構築する
ステップ2で獲得した見込み客リストに対してメールマガジンやLINE公式アカウントを使って継続的に有益な情報の提供を行うことによって、見込み客との間に信頼関係を構築していきます。
前述したとおり、メールマガジンやLINE公式アカウントを通じての有益な情報の提供であっても単純接触効果は発生し、徐々に信頼関係は構築されていきますので、見込み客が不動産取引に入る心の準備が整うタイミングが来るまで、長くつながり続けることを心がけて下さい。
なお、メールマガジンについてはステップメールを利用することによって、その大部分を自動化してしまうことも可能です。
(LINE公式アカウントでもステップメールと同じようなことができる配信システムがあります。)
集客を効率化するためにも、ある程度の数のメールマガジンを書き溜めることができたら、それを理解しやすい順番に並べ替えてステップメール化してしまうことをおすすめします。
ステップメールって何ですか?
複数のメールをあらかじめ設定した順番、タイミングで配信することができるメールの配信システムのことです。
ステップメールを使えば、たとえば全20通のメールをメールアドレスが登録されたタイミングから毎週、一通ずつ送るようなことが自動でできてしまいます。
すごいでしょ。
ステップ4:見込み客の来店を待つ
見込み客は、いよいよ不動産取引をできるだけの心の準備ができたら、自分のタイミングで「勝手に」不動産屋の店舗に来店します。
もちろん、その際には無料レポートやメールマガジンでの情報提供を通じて、既に何度か接触をしている、あなたの不動産屋を優先的に選んで来店してくれる可能性が高くなりますので気長に待ちましょう。
あとは、せっかく気づいた信頼関係を壊さないように誠実に対応するだけで、ごく自然に成約していきます。
必要以上にプッシュして信頼関係を壊すことがないようにだけ気を付けて下さい。
なお、メールマガジンの中で来店への誘導をする必要は特にありません。
繰り返しになりますが、見込み客は不動産取引をできるだけの心の準備ができたら、自分のタイミングで「勝手に」来店しますので。
ただ、売上的に苦しい時などは、必要に応じて見込み客の行動を促す何らかのキャンペーンのようなことを、やっても良いと思います。
見込み客が「勝手に」来店するなんていう都合のいいこと、本当に起こるのかなあ。
有益な情報の提供を通じて信頼関係を構築することができれば、本当に見込み客が「勝手に」来店するようになります。
信頼している不動産屋さんがあれば、危険を冒して他のよく知りもしない不動産屋さんに行く理由がありませんからね。
来店してもらえないのだとしたら、それは信頼関係の構築がうまくできていないということです。
無料レポートやメールマガジンの内容を見直しましょう。
ステップ5:問題点を修正する
効率的に集客する仕組みは一発で完成するようなものではありません。
まったく成果が得られない場合には、成果が得られるように、また、成果が出ている場合にも、より大きな成果が得られるように仕組みの中の問題点を発見し、それを修正し続ける必要があります。
もう少し具体的に言うと、ステップ1からステップ4の中で思ったほどの成果が得られていないステップがあれば「なぜ、思ったほどの成果を得られていないのか」を検討し、「どうすれば思ったほどの成果を出すことができるのか」について仮説を立て、それをすみやかに実行するというサイクルを満足のいく成果が得られるまで、回し続けなければ、ならないということです。
問題点を発見するのは非常に難しいことのような気がするかもしれませんが、実際には、それほど難しいことではありません。
マーケティング上の問題というのは、ほとんどの場合、見込み客の視点を欠いた、独りよがりの選択が原因で生じるものだからです。
例を挙げて見ましょう。
ステップ1で言えばPPC広告で、見込み客が絶対に検索しないようなキーワード広告を出稿している。
ステップ2で言えばホームページのデザインやコンテンツが見込み客から親しみや信頼を得られるようなものになっていない。
ステップ3で言えばプレゼントしている無料レポートの内容が、見込み客が知りたいと思っている情報から大きくずれている。
ステップ4で言えば、来店前に見込み客が感じていた、あなたの不動産屋に対する印象と来店時に見込み客が実際に感じた印象がかけ離れている。(たとえば大きな不動産屋だと思っていたのに実際には小さな不動産屋だったりすると、だまされたように感じる)
おわかりになりますでしょうか?
いずれの問題も見込み客の視点から考えることができていれば、発生を防げたものばかりですよね。
なにしろ、見込み客の視点から考えることを心がけて下さい。
まとめ
1.効率的かつ安定的な集客を実現する仕組みとは見込み客リストを集めて、その見込み客にメールマガジン等で有益な情報を継続的に提供することによって信頼関係を構築し、見込み客のタイミングで勝手に来店してもらうという仕組みのこと。
2.この仕組みが効率的と言える理由は以下の3つ。
①他社とは違った集客方法である。
②信頼関係構築のプロセスを自動化できる。
③見込み客にムダにストレスを与えない。
3.集客の仕組みを完成させるには
①ホームページにアクセスを集める
②ランディングページに誘導する
③信頼関係を構築する
④見込み客の来店を待つ
⑤問題点を修正する
という5つのステップが必要になる。
問題点を修正する際には必ず見込み客の視点から考えること。