利用者が非常に多く、不動産業界においても集客手段として大いに注目を集めるSNSですが、SNS集客に取り組んだことがある不動産屋の大半が、かけた費用と労力に見合うほどの成果は得られていないというのが現状のようです。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
今回はその最大の理由および、その理由を克服しSNSを利用した集客を実現するための具体的な方法、さらには優先的に利用すべきSNS3つをご紹介致します。
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SNS集客がほぼ、失敗する最大の理由とは?
冒頭でも触れたとおり、不動産屋さんが取り組んだSNS集客はほぼ失敗に終わっています。
その最大の理由はズバリSNSというものの本質を考えずに集客に利用しようとしているからです。
そもそもSNSの本質とは何でしょうか?
ソーシャルネットワーキングサービスという名称からもわかるとおり、友人や知人(プラス、自分が興味のある有名人)の現状を知ったり、あるいは自分の思いをつづったりして、「コミュニケーション」をとることですよね。
その楽しいコミュニケーションの場に、こちらの都合で、ずかずかと土足で入り込んで「不動産を買いませんか?(借りませんか?)」とか「この物件、素敵でしょ」とか、やったって嫌われるのがオチで、集客につながるわけがないんです。
見込み客の立場になって考えてみて下さい。
全然、知らない不動産屋から急に友達申請が来たとして、あなたは承認しますか?
(あるいはフォローされたとしてフォロー返しをしますか?)
たぶん、しないですよね。
うっかり、承認(もしくはフォロー返し)することがあったとしても集客を目的とした更新ばかりだったら、どう感じるでしょう?
たとえ不動産に興味がある状態だったとしても嫌気がさして、そのアカウントをブロックしたり、フォローを外したりしてしまうはずです。
これではSNSを集客に役立てるどころか、地域の嫌われ者になるだけですよね。
場合によっては、運営者に通報されてSNSアカウントを停止されることにだってなりかねません。
繰り返しになりますが、SNSはあくまでコミュニケーションの場であって、ビジネス目的の情報を一方的に投げつけるような場所ではありえません。
SNSを集客に役立てたいなら、まずは、この根本的事実をしっかりと理解しましょう。
その理解に基づいて、SNSにふさわしい行動をとることがSNS集客を実現するための最初の第一歩であることを決して忘れないようにして下さい。
あまり難しいことを考えなくてもSNSを利用するだけで集客できるのかと思っていましたが違うんですね。
飲食店なんてSNSに料理の写真をアップしているだけで急にお客さんが増えたりすることがあると聞いていたので期待していたのですが。
あれは飲食店の提供しているサービスがSNSと非常に相性がいいから実現できているだけのことですよ。
たとえビジネス目的の発信であっても料理の写真は多くの人に好まれます。
シェアやリツイート等の拡散もされやすい。
しかし、不動産屋のビジネス目的の発信の場合、よほど特別な事情でもない限り、そうはなりませんからね。
SNS集客に成功するための具体的な方法論とは?
では、SNSがあくまでコミュニケーションの場であることを踏まえた上で、それでもなお集客に活用するためには、どのようにすればいいのでしょうか?
とるべき方法は2つあります。
一つ目は個人名でSNSアカウントを開設し、発信の大半をプライベートに関することなど、通常のコミュニケーションにして、時々、ビジネス目的の発信をするという方法です。
時々、「すいません」と断りを入れた上でビジネス目的の発信をする程度なら、少なくても嫌われてアカウントをブロックされてしまうようなことは起こりにくいはずです。
また、通常のコミュニケーションを通じて、あなたの「人となり」を知ってもらうことができているはずなので、つながった相手に不動産取引を要するようなことがあれば、声をかけてもらえる可能性も少なからず、あると思います。
ちなみに通常のコミュニケーションを目的とした発信とビジネス目的の発信の割合は4対1ぐらいまでになるよう心掛けるべきです。
それ以上にビジネス目的の発信の割合が増えると嫌われる可能性が高くなります。
二つ目はSNS広告を利用するという方法です。
SNSで集客しようとする場合に、上で述べたような面倒なことが多くなるのはビジネス目的であることを隠して見込み客とつながろうとするからです。
(実際には、どこかの時点では必ず気づかれますが)
しかし、SNS広告を利用するのであれば、最初からビジネス目的であることは明らかであるため、面倒なことを、あれことと考える必要はなくなります。
変な気を使わずに正々堂々と集客活動を行いたいという方は、SNS広告を利用する方法を、優先的に検討してみて下さい。
なお、SNS広告を利用して集客する場合、広告からの誘導先は通常のホームページではなく、見込み客リストを獲得できるランディングページにするべきです。
広告費をかける以上、せっかく流したアクセスがムダになることがないよう、しっかりとリストをとって、こちらから継続的にアプローチできるようにして下さい。
ランディングページでリストとして取得するのは見込み客の名前とメールアドレスだけで十分です。
それ以上の情報、たとえば住所や電話番号まで取得しようとすると極端に登録率が下がりますので、あまり欲張り過ぎないよう注意して下さい。
集客に使えるSNS3選
ここで不動産屋がSNS集客に取り組もうとする際に優先的に利用を検討して欲しいSNSを3つ紹介したいと思います。
どのSNSを利用すべきか迷われている方は是非とも参考にして下さいね。
Facebookは他のSNS以上に、もともと知っている友達同士がコミュニケーションをとる場というイメージが強く通常のタイムライン上での投稿で集客することは難しいと思います。
しかしFacebook広告の方はターゲティングの機能が非常に優れていて見込み客リストの取得に適しています。
不動産取引に興味がある人が無視できないようなコピーを考えて、うまくランディングページに誘導することができれば集客の重要な柱の一つに十分することができると思います。
なお、Facebook広告を使って見込み客リストを獲得する方法としてはFacebookの外部に用意したランディングページに誘導する方法とFacebook内でリストの獲得まで完結できるリード獲得広告を利用する方法があります。
リード獲得広告の方が外部へのページ遷移が発生しない分、見込み客の離脱率が低くなりリスト獲得率が高くなるという意見もありますが、ページ遷移先のランディングページの魅力度が高ければ、結論が変わることも十分あります。
いずれにしても両方の方法を実際に試してみて、より効果の高い方を選択することをおすすめします。
Instagramは物件の動画や写真などビジュアルによる訴求を行いたい場合に利用価値の高いSNSです。
適切なハッシュタグをつければ見込み客から発見されやすくなるため、通常の投稿だけでも新規の見込み客を獲得することが十分、可能になります。
また、競合他社がInstagram集客に取り組んでいる場合、そのフォロワーをたどって、フォローをしたり、投稿にいいね、をしたりして、フォロー返しを誘発するのも、見込み客とつながるいい方法です。
結構、手間のかかる作業ではありますが、やれば高い確率で成果が見込める方法なので是非とも実践してみて下さい。
これらの作業を半自動で行ってくれるツールを提供するサービスもありますので、忙しい方は、そういったサービスの利用を検討されてもいいかもしれません。
なお、Instagram広告も地域や興味・関心、行動などによってFacebook広告と同様のターゲティングができる不動産屋にとって使い勝手の良い広告です。
また、Instagram広告はFacebookビジネスマネージャーで管理することができ、同時に運用すれば違った層の見込み客に効率的にアプローチすることができるので、Facebook広告を利用する場合には、Instagram広告もあわせて利用することをおすすめします。
日本では、ご存知ない方が多いかもしれませんが、実はInstagramはFacebook傘下のアプリで正式名称はInstagram from Facebookと言います。
そのため、Instagram広告を利用するには前提としてFacebookページの開設が必要になったり、Instagram広告の管理をFacebookビジネスマネージャーで行ったりすることができるようになっているんです。
LINE
集客の場面におけるLINEの主な使い方はホームページ等に友達登録バナーを設置することによる見込み客リストの獲得と継続的な情報発信による見込み客の囲い込みになります。
LINEの場合、メールマガジンを発行する場合のように迷惑メールフォルダに入ってしまう心配がなく、確実にメッセージを届けることができます。
そのため近年では名前やメールアドレスの取得より、自社LINE公式アカウントに友達登録してもらうことを主たる目的とするランディングページが増えています。
また、名前やメールアドレスを登録するとなると個人情報をとられるという感じが強くなりますがLINEでつながるだけなら、そういったことをあまり感じないためか見込み客リストの獲得率も高くなっています。
なお、私自身は運用経験がありませんがLINE広告も柔軟性の高い地域ターゲティングができるため、不動産屋が見込み客リストを獲得する方法として大いに期待できるものと考えます。
LINEを新規見込み客の獲得の場としても活用したいという方は、是非とも利用を検討してみて下さい。
ちなみにLINE広告の課金の仕組みには①クリック課金型(CPC)、②インプレッション課金型(CPM)、③友だち追加課金型(CPF)の3種類がありますが、不動産屋の場合、見込み客の絶対数が多いわけではないので①か③のどちらかが費用対効果の高い選択肢ということになるでしょう。
上記以外のSNSはどうなの?
SNSには上記のもの以外にもメジャーなもので言えばTwitterやYouTubeがあるわけですが今回はあえて、それらのものを外して、上記の3つを推薦させて頂くことにしました。
理由は少なくてもうちのクライアントに限定して言えば、上記3つのものの方が集客に有効に活用できているという現実の結果があるからです。
もちろん、私もTwitterやYouTubeの全ての機能を知り尽くしているわけではなく、うまく使えば、FacebookやInstagram、LINE以上に集客に効果を発揮する可能性も十分にあると思います。
ただ現実的に考えて、これら5つのSNSの活用に同時に取り組めるわけではないと思いますので、まずは、当方のクライアントの実績を参考にFacebook、Instagram、LINEでの集客に取り組んで頂き、さらに余力があればTwitterやYouTubeでの集客に取り組むようにして下さい。
現時点でTwitterやYouTubeで思ったほどの成果が得られていない原因の一つとしてユーザーの年齢層ということが挙げられるかもしれません。
そのため、5年後、10年後には不動産屋であってもTwitterやYouTubeの方が集客に活用しやすい状況になるかもしれませんので、その点については継続的な検証が必要です。
まとめ
1.不動産屋が行うSNS集客のほとんどが失敗に終わる最大の理由はSNSは本来、友人・知人同士がコミュニケーションを楽しむ場であるということを忘れて無遠慮に売込みのような投稿ばかりをしてしまうからである。
2.SNS集客に成功するための方法には2つある。
1つ目は通常のコミュニケーションを目的とした投稿を多くしつつ、時々、ビジネス目的の投稿を行うという方法。
2つ目はSNS広告を利用して正々堂々と集客を行うという方法。
なお、SNS広告を利用する場合、その誘導先は見込み客リストの獲得を目的としてランディングページにすること。
3.不動産屋がSNS集客に取り組む場合に優先的に利用を検討すべきなのは以下の3つ。
Facebook・・・Facebook広告のターゲティング機能が秀逸で見込み客リストの獲得に適している。
Instagram・・・ハッシュタグをうまく使えば通常、投稿からも集客がしやすい。
LINE・・・見込み客リストの獲得と継続的な情報発信による見込み客の囲い込みに使える。
メッセージを確実に届けることができる点は非常に大きな強み。
4.集客に使えるSNSは時間の経過と共に変遷していく可能性が高い。
したがって、その効果については継続的な検証が必要。