こんにちは、松村です。
今回は私自身が宅建試験に独学で受かった時の勉強法についてお伝えさせて頂きます。
当時の私の事情に合わせた勉強法であるため、これが全ての方にとって最適解というわけではないと思います。
しかしながら取り入れられる点も少なからずあるはずでのすので、これから宅建試験合格を目指される方は是非とも参考になさって下さい。
宅建に独学で受かった人が実践した勉強法とは?
具体的な勉強法の話に入る前に最初に断っておかなければならないことがあります。
それは私が宅建試験に合格したのは30年も前の話であるということです。
ただし
- 当時も既に宅建試験の合格率は現在と同水準であったこと
- 私が満点近い高得点で合格していること
- その時の方法論をベースにしつつ、さらにそれを発展させた勉強法が今日に至るまで何千人もの受験生を合格に導いていること
などを考慮すれば、決して何の役にも立たない昔話などではないものと考えます。
ですので、一つでも多くのヒントをつかむという前向きな姿勢でお読み頂けるとうれしいです。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、それではいよいよ本題に入って参ります。
私自身が宅建試験に受かった時の勉強の進め方は以下のとおりです。
- テキストを読む
- 過去問を読む
- 過去問を解く
- 法改正情報・統計情報をチェックする
それでは以下、各ステップについて簡単に説明していきたいと思います。
ステップ1:テキストを読む
まずは宅建試験対策用の基本テキストを読みました。
残念ながらテキストの名前は憶えていません。
出版社はたしか成美堂出版さんだったような気がしますがこちらも定かではありません。
テキストを選ぶ時に意識したのはなにしろ、できるだけ薄っぺらいテキストを選ぶということです。
高校受験や大学受験のための学習経験から、試験に合格するのに必要なのは、あやふやなたくさんの知識ではなく、少なくてもいいので自信を持って回答できる明確な知識であると確信していたからです。
おかげで本試験では、わかる選択肢については本当に迷うことなく〇×の判断ができるようになっていたので1時間足らずで一通り、解答を終えることができました。
テキストを読むときに意識したのは内容を理解しつつも、なるべく速く読むということです。
テキストの内容を一度で覚えようとするより、高速で何度も読む方が効率的に記憶できることを何かの本で読んで知っていたからです。
1回目、テキストを読んだときは4日間ほどかかりましたが、2回目読んだときは2日間ほどしかからず、その後も回数を重ねるごとに読み終えるのに必要な期間はどんどん短くなり5回目読んだと時は1日もかからず読めたと記憶しています。
テキストを読む回転速度が速いと内容を忘れてしまう前に再度、同じ内容を読むことになるため、読むのに必要な期間がドンドン短縮されていくわけです。
結果、約10日間ほどでテキストを5回、読み通すことができました。
10日間でテキストを5回も読んだのか。たしかに、それだけの速さで読めば、次に読んだ時もほとんど内容を覚えているだろうから、どんどん、記憶が強固なものになっていきそう。他の資格試験で試してみたいな。
ステップ2:過去問を読む
次に過去問を読みました。
いきなり過去問を解くのではなく、まずは、ひたすら過去問を読んだのです。
つまりは過去問を最初は問題集としてではなく、インプット用の教材として利用したということですね。
本試験まで残り2週間ほどしかない状況で、問題をじっくりと考えて解答するようなことに時間を使う余裕がなかったからです。
しかし、結果的にこの「過去問を読む」ステップを取り入れたことが本試験攻略において功を奏しました。
テキストで学んだ基礎知識を「本試験ではどう問われるか」という観点から整理してインプットしなおすことができたのです。
単に知識があるということと、その知識を使って問題が解けるということの間には結構なレベル差があります。
そのレベル差をスムーズに埋める手段として「過去問を読む」というステップが大いに効果を発揮してくれたのだと思います。
この「過去問を読む」というステップを踏んでいなかったら、私の本試験での得点があそこまで高くなることはなかったでしょう。
この体験から私は「過去問を読む」学習は短期間で宅建試験合格レベルに達するために必要欠くべからざるステップであると考えるようになりました。
過去問を読んだ回数は全部で3回。
所要期間は1週間ほどです。
本当はもう何回か読みたかったのですが本試験までの残り日数を踏まえて次のステップに進むことにしました。
なお、過去問の読み方については選択肢を全て読んでから、解答をまとめて読むのではなく
選択肢1→解答1→選択肢2→解答2→選択肢3→解答3という具合に一問一答式で読み進められることをおすすめします。
その方がはるかにインプット効率が高くなるからです。
過去問題集については分野別編集のものと年度別編集のものが販売されていますが、分野別編集のものを利用されることをおすすめします。分野別編集の過去問の方が分野ごとに集中学習ができるため、学習効率が高くなるからです。
ステップ3:過去問を解く
次いで過去問を解くステップに入りました。
直前1週間の間に過去問を3回も読んでいたので、ほとんどの選択肢についてスムーズに〇×判断はできましたが、単に〇×を覚えてしまっているだけの可能性もあるので、〇×の根拠を具体的に指摘することができるかを確認しながら解いていきました。
過去問を解いた回数は全部で2回、所要期間は3日間ほどです。
2回目の段階で根拠の指摘までできなかった選択肢は50個程度だったと思います。
根拠の指摘ができた選択肢は全てバツ印をつけて消していたので、試験の当日は朝から、その残った選択肢50個程度を丸暗記することに努めました。
本試験では、そのうち2つの選択肢が出題され、見た瞬間に「もうけた!」と内心、小おどりしたことを強く覚えています。
過去問を解くステップは単に自分の実力を知るという目的のためになされるものではありません。
それと同等以上に自分の弱点を把握するという目的のためになされるものです。
この点を忘れて解きっぱなしのような状態になると、ほぼ時間のムダになってしまいますので十分、注意して下さい。
ステップ4:法改正・統計情報をチェックする
最後にその試験年度の法改正情報と統計情報をチェックしました。
宅建試験は出題範囲となる法律科目が非常に多く、必ず、毎年、何らかの法律改正があります。
そして、その改正点がそのまま出題対象となることがよくあるので必ず法改正情報のチェックを行う必要があるんですね。
法改正情報についてはGoogle等でたとえば「2026年度宅建試験 法改正情報」などと検索すればすぐに見つけることができるはずです。
様々な情報が出てくると思いますが、必ず、大手資格スクールなどが発信している信頼のおける情報を利用するようにして下さい。
統計情報については毎年、問題のパターンが大体、決まっており、それに沿う形で大手資格スクールなどが情報を発信してくれていますので、それを丸暗記するだけで大丈夫でした。
こちらについても「2026年度宅建試験 統計情報」などと検索すればすぐに見つけることができるはずです。
なお、統計情報については桁数の多い数字を覚える必要がありますので、なるべく本試験の直前に最終確認し、試験がはじまったら最初に問題を解くようにすることをおすすめします。
ちなみに統計の問題は例年、48問目となっています。
もし、48問目でなかったとしても慌てず、その前後を探して下さい。
少なくとも46問目から50問目の間にはあるはずですので。
特に統計情報については試験年度を確実に確認するようにして下さい。前年の統計情報を覚えても何の意味もありませんので。
補足
ここまでの内容を読むとお気づきになられたことと思いますが私は宅建試験に1ヶ月足らずの学習期間で合格しています。
別に宅建試験をなめていたわけではありませんよ。
退職直前の時期に会社の先輩が先に退職してしまって業務負担が重くなったり、引き継ぎでバタバタしたりで結果的に学習期間がそれぐらいしか確保できなかったのです。
「そんなバカな」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、これは紛れもない事実です。
さらに言うと私が勉強法についてアドバイスを差し上げた人の中にはそんな方が何人もいらっしゃいます。
では、なぜ、そんなことが可能になるかと言うと、それは私がすごく優秀だからというわけではなく、圧倒的に短期集中で勉強に取り組んでいるからです。
考えてもみて下さい。
試験の前、6ヶ月間かけて300時間勉強した人と試験の直前、1ヶ月間に集中的に220時間ほど勉強した人だと、どちらの方が有利になると思いますか?
当然、後者ですよね。
人間は忘れる生き物です。
試験の6ヶ月前に勉強したことは、ほとんど覚えていません。
しかし1ヶ月前に勉強したことなら、大体、覚えています。
そう、つまり1ヶ月間の短期集中であれば、得た知識のほとんどを忘れることなく、そのまま試験会場に持っていけるのです。
これが一見すると無謀とも思えるほどの短期間で合格できたことの種明かしです。
私が優秀だからできたというわけではありませんので(むしろ実際には平均よりやや下ぐらいの能力です)、その点、決して誤解されませんように。
たしかに短期集中の方が勉強の効率はいいのかも。仕事をしている人には、ちょっとマネできな方法だけど。
宅建に独学で合格するためのポイントは?
基本的に上記のような手順で勉強を進めて頂ければ誰でも宅建試験には合格できるはずです。
ただ、宅建試験に独学で合格することを目指すにあたっては、いくつか注意すべきポイントがありますので、ここではそれらを指摘しておきたいと思います。
特に以下の3つのポイントについては必ず守るようにして下さい。
- 絶対に手を広げない
- 学習スケジュールを立てる
- モチベーションを維持する
以下、それぞれについて簡単に説明しておきます。
絶対に手を広げない
宅建試験に独学で挑戦するとその過程で思うように成果が出ず「今のやり方で勉強を続けて合格できるのだろうか」と不安になる時がやってきます。
その時に絶対にやってはいけないのは、より分厚くて詳しそうなテキストを購入しなおすとか、予想問題集の類を大量に手に入れるとかいった勉強の手を広げることです。
手を広げれば問題を解くのに役立たないあやふやな知識ばかりが増えることになり、かえって宅建試験合格が遠のくことになるからです。
近年、宅建試験は難化しているとよく言われますが、それでもなお、薄めのテキストの内容を一通り把握し、最終的に過去問を完全にマスターすることができれば合格できる試験であることに変わりはありません。
したがって薄めのテキスト+過去問以外のものには絶対に手を出さないようにして下さい。(本番などで緊張しがちな人が資格スクールが実施する模試を受けることなどは除く)
結局、薄めのテキスト+過去問だけに集中しきることが宅建試験に合格するための最短ルートとなるのですから。
短期合格のための肝と言ってもいいぐらい重要なポイントです。絶対に絶対に絶対に守るようにして下さいね。
学習スケジュールを立てる
宅建試験に独学で合格を目指すということは本試験当日までにちゃんと合格できる知識レベルまで達することができるよう、自分で学習の進捗を管理しなければならないということです。
そのためには試験に合格できるだけの学習ステップがムリなくこなしきれる学習スケジュールをあらかじめ立てておくことが必須となります。
たとえば、あなたが試験に合格できるだけの学習ステップが
- テキストを5回読む
- 過去問を5回読む
- 過去問を5回解く
- 法改正情報・統計情報をチェックする
だとした場合、それらをあなたが確保できる学習期間内にムリなくこなすことができるように〇月〇日はテキストを100ページ読むとか、△月△日は過去問を100問解くとか、1日ごとに具体的な学習量を定める必要があるということです。(学習量はあくまで例です。仕事が忙しい方などはご自身の実情に合わせて1日にこなせる学習量を考えて下さい。)
ちなみに私自身は仕事の都合等で学習期間が極端に短くなってしまったため、もういいやと思い、学習スケジュールを立てることしませんでした。
その結果、テキストを読むステップを5回もこなしているのに過去問を解くステップは2回しかこなすことができないという状況になってしまったのです。
これは宅建試験における過去問の重要度を考えれば、明らかにバランスの良くない学習時間の配分でした。
一歩間違えて、過去問学習の回数がもう1回、少なくなっていれば合格できなかったかもしれません。
あなたは、こんな危ない橋を渡ることにならないよう、必ず学習スケジュールを立てるようにして下さい。
なお、学習スケジュールは一度、立てたら、それを何が何でも守り通さなければならないというようなものではありません。実際に学習スケジュール通りに取り組んでみて、さすがに無理がありそうと思ったら、迷うことなく下方修正して下さい。その方が学習配分のバランスが悪くなったり、挫折してしまったりするよりは、よほどマシですので。
モチベーションを維持する
宅建試験の勉強をしていると高確率でモチベーションが下がる時期がやってきます。
こういう時、資格スクールにでも通っていれば高い授業料を払っているのだから、ここであきらめるわけにはいかないとか、他の受講生も頑張っているのだから負けるわけにいかないとか思えるのでしょうが、独学だとそうはいきません。
今ここで勉強をやめたとしてもムダになるのはテキストと過去問の購入費用ぐらいのものですし、周りに負けたくないと思えるライバルがいるわけでもありませんから。
だからこそ、宅建試験に独学で挑戦する場合、あらかじめモチベーションを維持する方法を考えておくことが非常に大事になってくるのです。
モチベーションを維持する方法としては色々と考えられると思いますが、私が個人的におすすめするのは「周囲に宅建試験に絶対に合格する」と宣言することです。
単に「宅建試験を受けます」などいうのではダメ。
さらに一歩踏み込んで「宅建試験に絶対に合格する」と宣言してしまうのです。
ここまで言うと本当に後には引けなくなります。
どちらかと言うと意志薄弱な私が無事、試験合格に向けて全力を尽くし通せたのは紛れもなくこの宣言のおかげです。
自分にも合いそうだと思われた方は是非、取り入れて下さいね。
なお、どちらかと言うとプレッシャーがかかると逆に力が発揮できなくなるタイプの方は他のモチベーション維持法を検討される方がいいでしょう。
たとえば、1週間分のスケジュールを守り通せたら、日曜日は勉強を休んでもいいことにするとか、飲みに行ってもいいことにするとかいった、ご褒美を自分に与えるなど、色々と考えられますよね。
なにしろ、あらかじめモチベーション維持法を検討しておき、実際にモチベーションが下がってしまったときには、その方法を用いてスムーズにモチベーションの回復を図ることができるよう準備しておいて下さい。
周囲に合格宣言するとか僕には絶対無理だよ。合格しても何かの間違いのような気がして、すぐには周りに話せなかったぐらいなのに。プレッシャーに強い人向けの方法だね。僕なら断然、ご褒美法だ。
宅建に独学で合格できる人の特徴
次に宅建に独学で合格できる人の特徴を挙げておきます。
宅建試験は基本的に誰もが独学で合格できる試験ではありますが、やはり独学の向き・不向きはあります。
できれば独学を選択したいけど、独学で合格できるのか不安という方は是非とも決断に際しての参考になさって下さい。
私が考える宅建に独学で合格できる人の主な特徴は以下の3つです。
- 勉強慣れしている
- 自分で疑問点の解消ができる
- 自己管理ができる
以下、それぞれの特徴について簡単にコメントしておきます。
勉強慣れしている
高校受験や大学受験、その後の資格試験の受験などを通じて勉強慣れしているということです。
学生時代、ずーっと何らかのスポーツをやって来た人って、やはり、基礎体力が高いですよね。
それと同じように学生時代ずーっと、勉強してきた人って、基礎学力が高いのです。
だから講座なんかを受けなくてもテキストや過去問を読むだけでスラスラと内容が理解できてしまったりします。
そういう勉強慣れしている人は間違いなく独学に向いていると言えます。
この点に関連して本を読む習慣のある人も基礎学力の一つ、読解力に優れている可能性が高いので一般論として独学向きと言えます。
自分で疑問点の解消ができる
宅建試験の勉強していると必ずわからないことが出てきます。
その際、独学で勉強している人は質問できる場所がありませんので、自分で疑問点を解消できる必要があるということです。
今はインターネットがあるので昔に比べれば疑問点を解消する作業が随分と楽になっていると思います。
とはいえ、疑問点の解消にそのままつながるような情報が得られるとは限らず、その場合、自力で情報を組み合わせて疑問点の解消を図っていく必要があります。
そういう、少し込み入った頭の使い方をできる方であれば独学で問題なく宅建試験に合格することができるはずです。
自己管理ができる
独学で宅建試験合格を目指すということを資格スクールなどの関与なく、全ての学習行動を自分でコントロールするということです。
したがって、それができるだけの自己管理能力が必要となります。
独学の場合、どんなスケジュールで、どんな勉強を、どれくらいの質で、どれくらいの時間やるのかは全て、自分次第です。
あなたに行動を強いる人も叱咤激励してくれる人もいません。
そのため、延々と楽な方向に流されてしまい、気づけばドロップアウトしていたということになってしまいがちです。
私もこれまで数えきれないくらい多くのそういう方を見てきました。
そうならないためにも、誰からの強制がなくても自分を律し続けることができる自己管理能力が求められるということです。
私が不動産屋に勤務していた時の先輩に毎年、必ず新しい宅建のテキストを購入しながら半分も読まないうちに勉強しなくなってしまうという方がいらっしゃいました。失礼ながら、こういう自己管理能力が低い人は絶対に独学では合格できません。講座を受講して、緩やかながら存在する強制力やプレッシャーの中で勉強されることを強くおすすめします。
独学を避けるべき人とは?
逆に独学を避けるべき人の特徴は以下のとおりです。
- 勉強慣れしていない
- 自分で疑問点の解消ができない
- 自己管理ができない
要するに先ほど触れた宅建試験に独学で合格できる人の特徴をそのまま反対にしたものばかりですね。
これに加えて、独学で合格するためのポイントで取り上げたモチベーション管理が苦手な人も独学を避けるべきでしょう。
言うまでもなく高確率でドロップアウトすることになってしまうからです。
宅建独学者の合格率は?
私が宅建試験の独学での挑戦に関して、よくお受けする質問の一つに「独学だと講座を利用する場合に比べて合格率が低くなったりしませんか」というものがあります。
やはり、みなさん独学だと試験対策上、不利になるのではないかというご不安があるのでしょう。
この点に関しては残念ながら明確な統計データがあるわけではありません。
しかしながら、私の個人的な感覚で言うと、受験生全体で考えれば、独学者の方がむしろ合格率が高いように思います。
おそらくは20%を大きく越えるのではないでしょうか。
これは勉強慣れしている特別に優秀な受験生(わかりやすい例を挙げると司法試験前の手慣らし程度の感覚で宅建試験を受験する人)は当然のように独学を選択し、しかも、100%に近い高確率でサクッと合格しているためです。
さらに、そういった特別に優秀な受験生を除いた一般の受験生だけで考えても独学者と講座利用者の合格率はほぼ同じ程度であると考えます。
講座利用には、難しいことをわかりやすく説明してもらえるという利点がある反面、全ての受講生に理解してもらうために、多くの受講生にとって、わかりきったこともクドクドと説明し、大いにタイムロスさせるという側面があるからです。
要するに自分でテキストを読んでもある程度は内容を把握できる程度の理解力がある方については、講座を利用することが、かえって学習の効率を下げることになってしまいかねないということですね。
こういうことを元宅建講師である私が言ってしまうのは正直、道義に反することなのかもしれません。
しかしながら、現時点での率直な意見・考えとしてあえて申し上げておきます。
ちなみに資格スクールの公表する宅建試験合格率は多くの場合、受講生のうち試験の結果について報告してくれた人の中で計算した合格率であると言われています。受講生からの報告がない限り、資格スクールの側も試験の結果は把握しようがないからです。で、ここで一つ、考えておかなければならないのは受講生は合格していればスクールに報告しようという気持ちになりやすいですし、逆に不合格であればスクールに報告しようという気持ちにはなりにくいということです。その結果、資格スクールの公表する合格率は現実とはかけ離れたものになりがちです。この点、しっかりと理解しておいて下さいね。間違っても公表されている合格率を鵜呑みにされませんように。
まとめ
- 私自身が宅建試験に受かった時の勉強の進め方は以下のとおり。
1.テキストを読む
2.過去問を読む
3.過去問を解く
4.法改正情報・統計情報をチェックする - テキストはなるべく薄いものを選ぶ
- 過去問はいきなり解くのではなく、まずは読む
- 過去問を解く際には単に〇×の判断ができるか、どうかだけでなく、その根拠を明確に指摘できるか、どうかを確認する
- 本試験直前にその試験年度の法改正情報と統計情報をインターネットで確認する
- 宅建に独学で合格するためのポイントは以下の3つ。
・絶対に手を広げない
・学習スケジュールを立てる
・モチベーションを維持する - 宅建に独学で合格できる人の主な特徴は以下の3つ。
・勉強慣れしている
・自分で疑問点の解消ができる
・自己管理ができる - 宅建独学者の合格率は受験生全体で考えれば、講座利用者より、むしろ高い
- 講座利用には、難しいことをわかりやすく説明してもらえるという利点がある反面、多くの受講生にとって、わかりきったこともクドクドと説明し、タイムロスさせるという側面がある。
つまり、ある程度の理解力がある人であれば独学を選択する方が効率的に勉強を進めることができるということである。
なお、今回、この記事の中で紹介させて頂いたのはあくまで私が宅建試験に合格した時の勉強法です。
その後の宅建講師としての受験指導を通じて確立された、より効率のいい勉強法については以下の記事で紹介していますので興味のある方は是非とも合わせてご確認下さい。
以上、今回は私自身が宅建試験に独学で受かった時の勉強法についてお伝え致しました。
長文、最後までお付き合い頂きありがとうございました。あなたの宅建試験合格を心より祈念しております!